昨年の12月に、中国の浙江省にある寧波市に行きました。
そこで見つけた「梁祝文化園」についてリポートしたいと思います。

写真1

写真2

「梁山伯と祝英台」(りょうざんぱくとしゅくえいだい)という曲があります。もともとは、
ヴァイオリン協奏曲として作曲されたのですが、 その後、ピアノで演奏されたり、
高胡と二胡、二胡とチェロなと、二つの楽器で音域の広いソロパートを分担して演奏されるアレンジなども考えられ、世界中で演奏される名曲となりました。
この曲は、中国の四大民間説話の一つとされている、中国版の「ロミオとジュリエット」とでも言うべき悲恋物語を題材に作られています。
「昔、女性がまだ学問をすることを許されない時代、女の身でありながらどうしても勉強がしたかった祝英台は、男装して学校へ通う事にしました。そこで、梁山伯という青年に出会い、意気投合した二人は親友として三年間を過ごします。梁山伯の事を好きになってしまった祝英台は、何とか梁山伯に自分が女性であることをわからせようとしますが、生真面目な梁山伯にはなかなか伝わりません。そうこうしている内に、祝英台は実家から勉学を切り上げて帰って来るように言われます。帰る前に、祝英台は自分には自分とそっくりな妹がいるから、出来るだけ早く私の家に来て、その気があるなら求婚してほしいと梁山伯に告げました。
祝英台が家に帰ってみると、親の決めた相手と結婚するように言われます。祝英台は、梁山伯が求婚に来るまで待つつもりだと言いますが、梁山伯の家柄が貧しいからと父親に反対されます。
やがて、勉学を終えた梁山伯が祝英台の家にやって来ました。そこで初めて、祝英台が女性だったと知り、梁山伯は非常に喜んで、求婚するのですが、同時に父親が二人の結婚に反対していることを知り、嘆き悲しみます。そして、結婚できないことがあまりに悲しくて、程なく病気になり亡くなってしまいます。
そのことを知った祝英台は三日三晩泣き明かした後、父親の決めた相手と結婚しても良いが、その代わり花嫁の輿は絶対に梁山伯のお墓の前を通って行くようにして下さいと言いました。そして結婚の当日、花嫁の輿が梁山伯のお墓の前にやって来ると祝英台はその墓の前で泣き崩れました。すると突然雷鳴が轟き、梁山伯の墓が裂け、祝英台がその裂け目に飛び込むとまた元のように墓は塞がりました。やがて嵐は収まり、墓の周囲には花が咲き、そこに一対の蝶が墓の中から舞い上がりました。この世で結ばれなかった二人は蝶に生まれ変わって結ばれたのでした。」
以上が、「梁山伯と祝英台」のお話なのですが、この舞台となっているのが浙江省のこの辺りらしいのです。そして、梁山伯のお墓も遺跡として見つかっています。

梁山泊の墓
梁山泊の墓

この遺跡の周りに作られたのが、「梁祝文化園」です。
しかし、この言わば「梁山伯と祝英台テーマパーク」がとんでもない所だった!

屋根から雑草生えちゃってますが、一応伝統的な建物・・の裏には・・・
屋根から雑草生えちゃってますが、一応伝統的な建物・・の裏には・・・

こんなヨーロッパチックな建物が・・
こんなヨーロッパチックな建物が・・

しかもペラッペラで~す。裏側を鉄骨で支えてます。
しかもペラッペラで~す。裏側を鉄骨で支えてます。

えっ風車?ここどこですか?
えっ風車?ここどこですか?

このテーマパークは「梁山伯と祝英台」から、さらに膨らませて恋愛や恋人達をテーマにしたテーマパークへと発展させられているみたいで、様々な怪しい物がありました。

シュレックっぽい色合いの梁山泊と祝英台。顔色悪すぎる・・・
シュレックっぽい色合いの梁山泊と祝英台。顔色悪すぎる・・・

花嫁さん・・なのかしら?
花嫁さん・・なのかしら?

もはや何がしたいのかわからん・・・
もはや何がしたいのかわからん・・・

梁山伯と祝英台のお話を描いた年画という物も展示されていました。年画とは、春節の時に民家の内部や入口に飾られる版画の事です。

一枚で話が完結しています。
一枚で話が完結しています。

お墓に飛び込むシーンですね。何だか墓をぶち破って入って行くみたい見えます・・
お墓に飛び込むシーンですね。何だか墓をぶち破って入って行くみたい見えます・・

最後にアカンやつを、あと二つ。

おもしろ表記。こういうのもいっぱいあって、笑わせてくれます。
おもしろ表記。こういうのもいっぱいあって、笑わせてくれます。

パーク内のお寺にて。後ろにちっちゃいおっちゃんが三人も!
パーク内のお寺にて。後ろにちっちゃいおっちゃんが三人も!

色んな意味で楽しめるテーマパークですので、寧波に行かれることがありましたら、皆様もぜひお立ち寄りくださいませ。